こんにちは、看護師のうみです!
看護師の皆さん、そして看護学生の皆さんはChatGPTって聞いたことありますか?
今回は、看護実習で役立つかもしれないテーマとして、AIツールであるChatGPTを活用して、患者さんのアセスメントと看護計画を立ててみた例をご紹介します。
ケース紹介
看護実習で下記の患者を受け持つことになりました。アセスメントし、必要な観察項目、看護問題、看護計画を立案してください。75歳、男性。身長175cm、体重85㎏。病名:COPD。 入院目的:1週間前に風邪をひき、咳・痰が増え労作時に強い呼吸苦と息切れが出現したため受診。 経過:一昨年、COPDと診断され、内服と吸入薬で治療中。20歳から喫煙し10本/日で吸っていたが禁煙中。 家族:75歳の妻と2人暮らし。 趣味:妻と家庭菜園したり、国内旅行に行くのが趣味。HOT導入という話もあり不安を感じている。
上記の事例をそのままChatGPTに入力しました。
※架空の患者さんで事例を作成しています。
実際にChatGPTが出力したアセスメント、観察項目、看護計画を紹介!
ChatGPTによるアセスメントと看護計画の流れ
1.患者の情報整理とアセスメント
- COPDの症状悪化により、呼吸困難が見られる。
- 風邪が引き金となり、感染症の可能性を考慮する必要がある。
- 患者さんの生活習慣や心理状態にも注目。
2.必要な観察項目をリストアップ
- 呼吸数、SpO2、呼吸音。
- 痰の状態(量、色、粘度)。
- 労作時の息切れの程度や精神的な不安。
- 栄養状態や日常生活動作(ADL)。
3.看護問題の抽出
- 呼吸苦による日常生活活動の制限。
- 感染症のリスク。
- HOT導入に対する不安。
- 栄養不良の可能性。
4. 具体的な看護計画の立案
① 呼吸機能の改善
- 呼吸法の指導(口すぼめ呼吸、腹式呼吸など)。
- 酸素療法の適切な管理。
- 気道クリアランスを促すケア(体位ドレナージや蒸気吸入など)。
② 感染予防
- 手指衛生の徹底を指導。
- 周囲の感染源を回避する環境整備。
- 必要に応じて痰の培養検査をサポート。
③ 活動耐容度の向上
- 症状に応じて活動量を調整。
- 無理のない範囲でADLをサポート。
④ 心理的サポート
- HOTについての詳しい情報提供を行い、不安を軽減。
- 家族も含めた面談を行い、理解を深める。
⑤ 栄養管理
- 高エネルギー・高たんぱく質の食事を提案。
- 食欲低下時は少量多回の食事を推奨。
ChatGPTの利点
実際にChatGPTを活用してみると、以下のような利点を感じました。
- 情報整理がスムーズ
患者さんのデータを入力するだけで、効率よくアセスメントが進みました。時間のない実習生には大きな助けになりそうです。 - 多角的な視点の提供
自分では気づけないような観察項目や看護問題を提示してくれるため、抜け漏れのリスクが減ります。 - 計画立案のサポート
一つ一つの看護計画が具体的で、実行可能な内容を提案してくれます。
現役看護師が使ってみて感じたこと
実際にChatGPTを使ってみて感じたことを点数化してみると…。
- アセスメント:★☆☆☆☆
- 観察項目:★★☆☆☆
- 看護問題:★★★☆☆
- 看護計画:★☆☆☆☆
- 個別性:★☆☆☆☆
- 総合評価:★★☆☆☆
厳しい評価ですが全体を通して内容が薄いです。これを実習で提出してきたら残念ながら高い評価はできません。しかし、看護問題の立案や観察項目については慣れていないと1つ挙げるのにも時間がかかるので参考になる部分はあるのかもしれません。
まとめ
ChatGPTを使った看護計画の立案は、実習生や新人看護師にとっても、ベテラン看護師にとっても新しい視点を与えてくれる可能性を感じました。もちろん、AIは補助ツールであり、最終的な判断は看護師自身が行う必要がありますが、参考程度で使用してみる価値はあるのかもしれません。
ChatGPTを使用する際は看護学校のルールや患者さんの個人情報は絶対に入力しないことを約束してください!
この記事が少しでも参考になれば幸いです。それでは、次回の記事でお会いしましょう!
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